慣性
キャラクターの動きが布の頂点に与える影響をコントロールします。
例えばキャラクターの移動に対して布の揺れが大きすぎる場合は制限を加えて全体の揺れを抑えることも可能です。
また、キャラクターのテレポートを自動検出してシミュレーションをリセットするなどの設定もできます。
World Inertia |
キャラクター全体の動きが布に与える影響を設定します。 しかし、キャラクターがゆっくり動いた場合にも影響が削減されてしまうため、揺れが極端に小さくなってしまう弊害もあります。 |
World Movement Speed Limit |
キャラクターの移動量が布に与える影響を指定速度でカットします。 基本的には”World Inertia”よりもこちらを利用することをお勧めします。 |
World Rotation Speed Limit | “World Movement Speed Limit”と同じく、キャラクターの回転量が布に与える影響を指定速度でカットします。 単位は1秒間の回転角度(Degree)です。 |
Teleport Mode |
キャラクターのテレポートを検出した場合の振る舞いを設定します。 [None] [Reset] [Keep] |
Teleport Distance | テレポートとして検出するキャラクターの1フレームでの移動距離(m) |
Teleport Rotation | テレポートとして検出するキャラクターの1フレームでの回転角度(Degree) |
Local Inertia |
キャラクターのローカル空間での布の中心位置の移動量が頂点に与える影響を設定します。 |
Local Movement Speed Limit |
キャラクターのローカル空間での移動量が布に与える影響を指定速度でカットします。 |
Local Rotation Speed Limit |
キャラクターのローカル空間での回転量を指定速度でカットします。 |
Local Depth Inertia |
頂点の深さ値に応じてローカル慣性を削減します。 これはスカートや髪などで始点付近をあまり動かしたくない場合に有効です。 |
Centrifual Acceleration | 遠心力の増強値。 値を上げることで遠心力を増加させることが可能です。 |
Partice Speed Limit |
頂点個別の最大速度を制限します。 しかし1.0(1m/s)以下に下げると衝突判定の精度が下がるため、数値を下げる場合は注意してください。 |
ワールド慣性とローカル慣性
慣性はワールドとローカルの2つに分離されて計算されます。
この2つの影響を別々に設定することによりキャラクターの動きがシミュレーションに与える影響を細かく調整できます。
ワールド慣性
ワールド慣性はキャラクターが世界を移動する際の影響です。
これはキャラクターが歩いたり走ったり、または乗り物に乗った場合にその速度が布に与える影響です。
ワールド慣性を操作することでその影響を抑えることが可能です。
ローカル慣性
ローカル慣性はキャラクター内部の動きの影響です。
これはキャラクターのアニメーションの影響とも言えます。
ローカル慣性を操作することでその影響を抑えることが可能です。
コンポーネントの配置
慣性の効果を十分に発揮するにはMagicaClothコンポーネントの配置場所に注意する必要がります。
これはそれぞれの慣性の計測方法が異なるためです。
ワールド慣性 |
ワールド慣性はMagicaClothコンポーネントのTransform位置から計測されます。 |
ローカル慣性 |
ローカル慣性は布の固定属性の分布から自動で計算されます。 |
次に推奨されるキャラクターへのMagicaClothコンポーネントの配置図を示します。
図のようにMagicaClothコンポーネントをキャラクターGameObjectの直下に配置することが推奨されます。
ローカル慣性の中心点
クロスには必ず1つ中心点があります。
これは固定属性の分布から自動で決定されシーンビューでは紫の球としてギズモ表示されます。
ローカル慣性はこの中心点の動きから計測されます。
自動テレポート判定
キャラクターが大きく移動した際にはそれを自動的に検出してシミュレーションをリセットすることも可能です。
モードを”Keep”にすることでテレポート後もまったく同じ姿勢のままシミュレーションを継続させることもできます。