概要
通常、プロキシメッシュは生成元となるメッシュのスキニング情報を継承します。
そのため、元のメッシュが特定のボーンに対してスキニングされていれば、同じようにプロキシメッシュもそのボーンに合わせて変形します。
このスキニングされた変形はアニメーション姿勢と呼ばれ、次の制約に利用されます。
これらの制約はアニメーション姿勢が正しくないと意図した動作にならない場合があります。
詳細については後述します。
カスタムスキニングは何らかの理由によりアーティストが行うスキニング作業が行えない場合の代替機能です。
カスタムスキニングを設定することでプロキシメッシュに特定のボーンにスキニングするように情報を追加できます。
ただし、代替手段のため手動によるウエイト付けに比べて精度が大きく劣ります。
この点に十分注意して利用してください。
アニメーション姿勢の重要性
アニメーション姿勢とはMagicaClothを使用する前にTransformもしくはMeshがボーンに対して変形する姿勢です。
例えば次のキャラクターはスカートが左右の脚に対してスキニングされています。
そのため、スカートが脚に追従してアニメーションします。
この状態であればバックストップが利用できます。
これが理想形です。
しかし次のキャラクターはスカートが脚に対してスキニングされていません。
そのためアニメーションを行うと脚がスカートを素通りしてしまいます。
この状態ではバックストップは正しく利用できません。
カスタムスキニングはこの問題を解決する機能です。
アニメーション姿勢の確認
現在のアニメーション姿勢はギズモパネルから確認できます。
例えばサンプルに含まれているUnityChanKAGURAのスカートは脚に対してスキニングされていません。
ギズモによりそれが確認できます。
カスタムスキニングの利用
Custom SkinningパネルのチェックをONにし、Skinning Bonesにスキニングに必要なボーンを登録してください。
この登録ボーンはギズモにより黄色の球で確認できます。
この状態で実行するとプロキシメッシュの各頂点が登録ボーンに従いスキニングされます。
これによりバックストップが利用できるようになります。
注意点
カスタムスキニングはあくまで代替機能であることを忘れないでください。
そのためあまり精度が高くありません。
アニメーション姿勢の精度を高めるにはアーティストによる手動の調整が最善策であることを忘れないでください。